出会い
私がWebをそもそも始めたのは1995年の末ごろです。
ちょうどこの頃は、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」が社会現象を起こしていました。ブームの波は学生だったわたしにも押し寄せ、リアルタイムに文字で会話をする「チャット」で多くの人と出会い、同時に「ホームページ(当時はまだそう呼んでいた)」のつくり方をいろんな人から教わったり、書籍で勉強をしたり、Windowsの「メモ帳」で試行錯誤しながら趣味でWebサイトをつくっていたものです。
もちろん、当時はテーブルレイアウトが主流でCSSはあるようでなかった時代です。
ただ私は楽器が弾けなかったコンプレックスの解消に、パソコンに打ち込んだ曲を奏でる「MIDI」を作っては、その発表の場として自分のWebサイトをつくることが楽しかった時期です。
いま思い起こせば、当時では珍しく日に300人が訪れるサイトを運営していましたが、その体験が、今の自分のすべての原点だったかもしれません。
そして次第に曲そのものよりも「いかにリピーターを増やすか」を考えるようになっていきます。
Webのつくり方を専門的に調べるようになり、ついには「これを仕事にしてみたい」という強い思いを胸に抱くようになり、専門学校の門を叩きました。そしてHTMLやCSSについて深く学んでいきます。
苦難
時は2004年。専門学校ではOB会を仕切るような立場となり、講師として後輩に教えたり、個人的にもWebサイト制作が仕事として成り立つようになってきました。そして(制作会社も兼ねていた)その専門学校の元人事担当に「一緒に仕事を手伝ってほしい」と誘われます。
その企業はIBMの関連会社で、わたしはWebサイトの担当者となり、ここでの仕事を通じてアクセシビリティとも出会うことになります。
また、これとほぼ同時期に「Dreamweaver MX 2004」のリリースをきっかけで、アンカーテクノロジー株式会社の神森勉さんとも出会うことになります。
本格的にCSSレイアウトによるWebサイト制作について考えていくようになったのも、神森さんと出逢ってからからかもしれません。そして、この頃から「CSSのファイルのまとめ方をどう考えるか」、「複数の人が関わるとトラブルが多くなる」という話題を神森さんとランチをしながら談笑したり、セミナーイベントで出会った人たちと勉強会を行ったりしていました。
「CSSをつくること」、それ自体については、あまり悩んだことはなかったかもしれません。
ある意味、第一線の人たちとこの頃から直で感じながら、自分が学べた贅沢な環境があったからかもしれません。
もちろん自分でつくっていて悩むことがなかった訳ではありません。
CSSのブラウザレンダリングは混乱を極めていましから、もちろんDreamweaverなどのWebオーサリングツールを使用していても、希望どおりの表示を目指すには、多くの時間を費やしたものです。しかもCSSデザインはまだ一般的ではなかったため、ノウハウと情報に乏しかったのもあります。さらに周りのスタッフとの意思疎通にも隔たりがあり、まず理解してもらうことに苦労し、またほかの会社と一緒に手がけるマネージメントという部分で頭を悩ませました。
克服
本当の意味でCSSデザインが多くの人に理解してもらえるようになったのは、ごくごく最近のことです。大切なのは「いかに将来の自分のためにCSSを設計するか」ということだと思っています。
CSSの設計手法やテクニックにはトレンドがあります。
半年前に自分がつくったCSSであっても解読が困難なことがあったり、他人のCSSの記述が理解できないこともあります。
そこでいかに素早く解読して、情報共有できるようにするかの工夫を模索しつづけてきました。
それが、チーム内での制作方法の統一であり、他社との連携時の解決策でした。
足かけ4年ほど、某派遣会社の登録スタッフ向けに(X)HTMLやCSS、アクセシビリティを教えていますが、そこでは自分の苦い経験を話すだけでなく、「将来の自分ために」というキーワードをテーマに授業をいまでも行っています。
おかげさまで「もう一度受けたい」と半年なり1年なりすると、再受講してくれる生徒さんもいてくれて嬉しい限りです。「なるほど」と、頷いてもらうのと一緒に、これから実務で活躍する人たちに少しでも役に立てばと、思い続けています。


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